皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

中澤系歌集 uta0001.txt 【第3刷】

死の自覚に拮抗する新生への意志 ー 伝説の歌集、待望の復刊!

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《この本が紹介されました》

・神奈川新聞 2023年5月18日
・産経新聞 2023年6月18日

こんなにも人が好きだよ くらがりに針のようなる光は射して

中澤系は、短歌の世界での活躍が期待されながら、難病の副腎白質ジストロフィー(ALD)に冒され、2009 年4 月に逝去した夭折の歌人。 雁書館版と双風舎版が絶版となり、本書は適正価格では市場で入手不可能に。ならば、若い人たちでも手に取れるような価格で再刊できないか……。 遺族や版元のそんな思いが詰まって、新刻版の復刊が決まりました。 中澤がその著書を参照したとされる、社会学者・宮台真司の特別寄稿を収録。

宮台真司×穂村弘トークセッション「歌人・中澤系が生きた時代、そして今」(2018年4月18日)

 

☆増刷第二刷決定!(2023/2)

中澤系さんの残した歌は、過去、現在、未来を問わず、その瞬間の「今」を刻み続けるだろう。くらがりに射す、針のようなる光となって。(第二刷栞、岡野大嗣さん「拭えない指紋のように」より)

第二刷には特典として書き下ろし栞を封入! 熊倉献さん(漫画家)、萩原正人さん(臓器移植芸人)、青松輝さん(歌人)、岡野大嗣さん(歌人)の4名にご寄稿いただきました。熊倉さんによる、中澤系の短歌作品から連想される様々なモチーフを散りばめた素敵な表紙イラストもぜひご注目ください。

著者 中澤系
発売日 2018年2月22日
ページ数 236 ページ
定価 2,000円(+税)
判型 四六判並製
装幀・造本 米村緑(アジュール)
ISBN 9784774406510

目次

Ⅰ糖衣(シュガーコート)1998-1999
Ⅱ  2000-2001
Ⅲ  1997-1998

編集後記(雁書館版)――さいかち真
解説(雁書館版)「中澤系さんの歌集のために」岡井隆
栞(雁書館版)
「未来の声」穂村弘
「utaのために」加藤治郎
「焦燥感に満ちた口語歌」佐伯裕子

〈新刻版 増補〉
解説「甘受する生活が、来た」斉藤斎藤
特別寄稿「告知される「蝕の時代」の始まりと、遠き未来の「新生」」宮台真司
「兄・中澤系の思い出」中澤瓈光
「新刻版刊行に際して」中澤瓈光

〈第二刷栞〉
「uta0001. jpeg」熊倉献
「中澤家のひとびと」萩原正人
「shi no hou ga hayai」青松輝
「拭えない指紋のように」岡野大嗣

中澤系(なかざわけい)
1970 年9 月、横浜生まれ。本名、中澤圭佐。早稲田大学文学部を卒業後、日本育英会で働きながら短歌作りを始める。1997 年、未来短歌会に入会し、岡井隆氏に師事。「uta0001.txt」20 首で1997 年度未来賞を受賞。2002 年からALD と闘病し、2009 年逝去。享年38。

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