皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

神保町のんしゃら日記3(2024年2月)

2月4日(日)午前、新刊の打ち合わせ。午後は先週手が回らなかった事務仕事をしているとあっという間に夕方に。夜、さあもう寝るしたくでもしようかと思いながらリビングに入ると電気が消えてケーキが出てきてビックリ。1週間おくれの誕生日ケーキは、梨のタルトとチーズケーキでした。(生クリームはやや苦手)

5日(月)雪の予報。佐中由紀枝さん宅へ、写真集『光の函』の打合せに行き、直帰。帰宅途中から、何となく関節が重いな……と思っていたら、晩になり熱がではじめる。何年ぶりだろうか。体が暑いのに手足は冷えていてだるい。

6日(火)熱下がらず。38度で頭もボーとするので、休みをもらう。今日は約束事がなくてよかった。必須のメールだけなんとか返信。年間を通してほとんど風邪をひかないので、たまに熱などでてくると、もっともらしく病人ぶってみたくなりここぞとばかりに寝ている。とはいえずっと眠っていられるわけでもないし、根を詰めた仕事もできないので、税理士ユーチューバーの投稿を寝っころがりながら見ている。夜にはすっかり熱も下がり、めんたいこスパゲティをモリモリ食べる。

7日(水)完全復活。朝から新刊の打合せ。夕方、親しい翻訳者さん来社、打ち合わせのあと、会社のちかくのカレー屋さん、タップロボーンで憧れのバナナの葉に包んだカレー(!)を食べる。

9日(金)秋に出す新刊の打ち合わせ。

10日(土)Iさんが「メヌケ」という大きな深海魚を釣ってくる。高級魚だという。御相伴に預かる。

11日(日)酒飲みのプロ(?)のような方達に混ぜてもらい一献。一緒のペースで飲み過ぎると危険なり。ひさしぶりにやらかす。反省。

14日(水)ブックハウスカフェで、おまたたかこさんの新刊絵本『ハムスターまものすてきなおうち』(ハッピーオウル社)の原画展の打ち合わせ。急遽きまり、開始まで2週間しかない。楠本さんが急ぎDMの手配や告知の準備などを始める。

16日(金)内田麟太郎さんとクレーン謙さんの絵本『ありえない』(ハッピーオウル社)見本ができあがる。スーパーナンセンス!子どもたちに大ウケ間違いなし。

17日(土)内田さんとクレーンさんに『ありえない』の見本をお届けする。配送もできるけれど、節目節目ではできるだけ直接会うことを大事にしたい。内田さんは、「いままでのハッピーオウル社の絵本は絵本らしい絵本が多いから、まったく逆方向の、アホになってただただ笑える絵本を考えた」と言ってくれた。「まじめになりすぎない。まじめばかりだと、エラい人になってしまうから」とも。ただただ笑える、という言葉、胸に残る。

18日(日)夕方の新幹線で秋田へ。明日は南陀楼綾繁さんの「書庫拝見」の取材だ。朝イチの新幹線で間に合うかと思ったら、秋田は流石に無理だった。ダイナミックレールパックという商品を使うと、新幹線の往復と宿代合わせて三万円だった。新幹線など時間変更がきかないのが辛いが、普通に買うよりも一万円近く安い。宿はドーミーイン。21時ころ着くようにして、無料の夜食の夜鳴きそば(大盛り)を夕食がわりに食べて食費を浮かし、温泉に入ってやっぱり無料のアイスを食べて寝る。ドーミー最高。

19日(月)朝からもう一度温泉にはいり、朝ごはんをかなりシッカリ食べる。ドーミーインありがたし。さて、取材同行。約20年ぶりに某所を訪問。あまり変わらないような気がするが、そもそも記憶が曖昧だ。元々、秋田には親戚もいないので、5年近く住んでいたとはいえ、岩手に引っ越してからすっかり縁遠くなってしまった。隣県といっても山一つ分の距離なので、子どもではそうやすやすと行き来はできない。いずれ一人で、当時暮らしていた飯島周辺などを歩いてみたい。終わった後は駅前のジュンク堂と板澤書店へ行きいろいろ本を買う。『『種蒔く人』の射程』(2022、種蒔く人顕彰会)、杉山彰『ババヘラ伝説』(2011、無明舎出版)、ぬめひろし『秋田県左翼文学その傍系の人々』(1979、秋田文化出版社)など。荷物が重い。新幹線で盛岡まで移動して実家泊。

20日(火)朝一の新幹線で出勤。盛岡駅の売店で福田パンを買って朝ごはんにしようと思ったのに、まだ店があいていなかった。涙。
(ここにリンクを貼っていて気づいたのだけれど、福田パンは公式ホームページがないようだ。あそこまでソウルフードとして定着していると、ホームページすらいらないのか。すごい)

21日(水)朝から明治大学に田中ひかる先生を訪ねる。楠本さんも一緒。増刷がきまった『アナキズムを読む』の後続企画の作戦会議。2時間みっちり。充実した気持で、駅近くのガストでもつ鍋定食を食べて会社に戻る。

23日(金)飛行機が墜落する夢。4機飛んでいてそのうち2機が落ちた。うち1機には韓国国旗が描かれていた。乗っている飛行機が落ちるのではなく、外から落ちてくるのを見ていた。戦争ではなくただただ近くを飛んでいた飛行機が次々に落ちるというもの。妙な生なましさのある夢だった。

25日(日)月光歌会。「なく」というテーマで、「なきごえはインストゥルメンタル 獣医が燃やす子猫の性器」を出詠。去勢手術をさせるのが嫌で動物を飼わないと決めている。

26日(月)水谷尚子『中国を追われたウイグル人』(二〇〇七、文春新書)を読む。著者は現代中国史の専門家。この本を読むまで東トルキスタンのことなどまるで知らなかった。新疆ウイグル自治区を亡命した人々からのインタビュー集で、ノーベル平和賞有力候補にもなったラビア・カーディルや、東京大学大学院の留学生であったトフティ・トゥニヤズ氏が印象的だった。そして他民族への侵略、虐殺はガザにはじまったことではないと思わざるを得ない。そして我々も、このようにハッキリとした形ではなくもっと緩慢な形で搾取、支配されているのだ。

27日(火)夕方、小山力也さん、カラサキ・アユミさんとオンラインでイベントの打ち合わせ。カラサキさんの画面上に出てくるアト坊が可愛い。ほんとうに絵のまんま!

28日(水)今日から、おまたたかこさんの原画展スタート。楠本さんが全部段取りを手際よくやっていたので、この短い時間でできたのだ。私が楠本さんの年齢のころはもっとモタモタと時間をかけて仕事をしていたはずだで、頼もしい。ただしっかりしすぎていて、そのぶん本人の心労も大きいのではないか、ということが心配ではある。いい加減(テキトウということではなくて、ちょうどいい具合という意味)というのは難しい。