皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

鶴見俊輔語録①定義集 警句・箴言・定義

“不安”を生きる私たちへ、大きな物差しで“日本”を見据えてきた哲人の発言集。その1

3・11以後を生きる日本と日本人に贈る、暮らしの中から思索を重ねた哲学者の渾身のメッセージ。

暮らしの中から思索を重ねた哲学者・鶴見俊輔の、おもに21世紀にはいってからの発言と著作を収録。1は、日本人が“いまを生きる”支えとなる言葉・文・文章を選び、キーワード形式で50音順に掲載する。

著者 鶴見俊輔(著)冨板敦(編)
発売日 2011年11月1日
ページ数 180 ページ
定価 1,400円(+税)
判型 四六判並製
ISBN 9784774404561

目次

[国家]国家には、もともと戦争に向かう仕組みがある
[先生]自信のある先生は、生徒に自分のほころびをみせる
[大学]個人を時代のレヴェルになめす働きを担う機関である
[だます]自分だけだまさずに他人を騙すのはむずかしい
[グローバル]「グローバル」といま日本で言うのはアメリカ化です……(ほか)

鶴見俊輔(つるみ・しゅんすけ)

1922年東京生まれ。哲学者。1935年東京府立高等学校尋常科に入学するが翌年退学、同年府立第五中学校に編入するも翌年退学。不良少年として生きる。1937年15歳で渡米、ハーヴァード大学哲学科でプラグマティズムを学ぶ。1942年、FBIによってアナキスト容疑で逮捕されるが、留置所で卒業論文を書き上げ卒業。同年、日米交換船で帰国。帰国後すぐに、ジャワ島・ジャカルタ在勤海軍武官府に軍属として勤務。1946年、雑誌「思想の科学」創刊に参加。京都大学助教授を経て、東京工業大学助教授。1960年日米安保条約の強行採決に抗議して同大学を辞職。同年「声なき声の会」に参加、1965年「ベトナムに平和を!市民連合」を発足させる。1970年には、大学紛争での機動隊導入に抗議して、同志社大学教授を辞職。2004年「九条の会」の呼びかけ人。

 

冨板敦(とみいた・あつし)

1962年愛知県一宮市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、1985年筑摩書房に入社。『鶴見俊輔集』の編集を担当。1994年退社。現在、フリー編集者、大東文化大学法学部法律学科非常勤講師。元日本ジャーナリスト専門学校講師。調理師の免許も持つ。