皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

歌誌月光83号

特集 追悼黒岩 康/黒田和美賞発表

歌人・福島泰樹主宰の「月光の会」が発行する短歌雑誌。今号の特集は、2023年2月に急逝した評論家・黒岩 康。「君との出会いを即座に思い起こすことができなかったのは、君が人の中にあって、極く自然に人々の輪の中に溶け込んでしまうタイプの男であったためであろう」(福島泰樹)。特集内では山中智恵子の研究でも知られる黒岩の論考を再録するほか、交流を深めた人々による追悼文を掲載。そのほか特集は、第11回黒田和美賞。受賞者・髙嶋和惠の作品30首と受賞の言葉を掲載。

編者 福島泰樹(主宰)他
発売日 2024年2月29日
ページ数 126 ページ
定価 1,000円(+税)
判型 A5判並製
装幀・造本 藤巻亮一
カバー写真・
イラスト
佐中由紀枝
ISBN 978-4-7744-0821-7

目次

巻頭作品
「大正十二年九月一日」以後 海の捨子の歌 福島泰樹
孤客 山本茂
家書家伝 竹下洋一
追悼 黒岩康
再録 山中智恵子研究(十九)一、「合歓」の行く方⑱(番外・三輪山伝承の事③) 黒岩 康
黒岩康『山中智恵子研究』解題 岡部隆志
俺を、ヤスキサンと呼んだ男 福島泰樹
語らぬ優しさの向こうに 加藤英彦
「ライオン」で乾杯 王 紅花
「階段落ち」のあとも 小笠原かず子
陰徳の人 黒岩康さん追悼 天草季紅
故・黒岩康さんを偲ぶ会レポート 綿田友恵
短歌一
風の揺籃 窪田政男
虚仮の轍〈四〉 凛七星
滅びゆくものら 藤岡 巧
月下 杉山志保
大切なこと 尾松 亮
届かぬ右手 潮 なぎさ
得られるならば 鹿野 氷
Kの肖像47 宮野克行
流亡 舛山誠一
死返 足立尚計
行き暮れて 川崎秀三
STARLESS 五十嵐博信
北へ 櫻井真理子
屈従都市 佐々木 譲
連載
詩歌逍遥1 月島の月 鈴木英子歌集『喉元を』  福島泰樹
わが稗史抄 第六回 山本 茂
蚯蚓の戯言 7 中井と塚本の文学観福島泰樹の一首 大林明彥
テロルと虐殺と「私」 関東大震災朝鮮人虐殺に関連して其の四― 武藤雅治
短歌時評 触角と光、言葉の身振りについて() 大和志保
発表 第11回黒田和美賞 髙嶋和惠
冬の庭 嶋和惠黒田和美賞を受賞して 髙嶋和惠
たまゆらの歌 福島泰樹
黒田和美賞選評 岡部隆志
11回黒田和美賞作品について 高橋凜凜子
歌の発生 第十一回黒田和美賞選考について 大和志保
第十一回黒田和美賞選評 竹下洋一
自由への星 春を待つ  重信房子
短歌二
凩の歌 武藤雅治
落暉 高橋凜凜子
百味の飲食 夏野ひぐらし
シネマ・カルテ1 来栖微笑
涙の向こう 久慈博子
ひよんの木 小河内仁美
人の様五 永田 修
メープルシロップ「亀速」へ 鎌田圭一
初凪 有泉
絶賛微熱 白井大治
冬波の欠片 綿田友恵
叶わなかった夢に寄せて 小田那津子
朋遠方より 中田 實
竜宮城へ 大林明彥
連載
月光シネマテーク52 あした花咲く庭で(17) 渡邊浩史
きょうの百葉箱 震災後に大切なのはコンプライアンス以前に 潮 なぎさ
天神亭日乗19 来栖微笑
コトバ数だけ数えうたの二十一 山崎春美
神保町のんしゃら日記 17 晴山生菜
月光通信
月光歌筵前号作品評  窪田政男
 綿田友恵
 楠本夏菜
編集後記