皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

虹のむこうには 為さん・大作さんの言葉 ハンセン病取材二十年の記録

「私たちには、今、知る自由がある」〝橋を渡り〟ハンセン病問題に目を向けてみませんか?

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毎日新聞 2022年1月9日

月刊ヒューマンライツ 2022年2月

NAGI

三重テレビ放送に勤める著者が、取材でハンセン病回復者と出会ってからおよそ20年。ふたつの国立ハンセン病療養所がある長島(岡山県瀬戸内市)を舞台に、入所者の証言、島に架かる橋が果たす役割、入所者の帰郷の現状、市民によるフィールドワーク、元患者家族の人生被害、新型コロナウイルスとハンセン病の関係など、入所者の皆さんとの深い交流を通じて考察した、ハンセン病問題をめぐる〝出会いと別れ〟の記録。
三重テレビ放送のドキュメンタリー番組でナレーションをつとめた俳優・常盤貴子さんの寄稿を収録。

著者 小川秀幸
発売日 2021年10月5日
ページ数 247 ページ
定価 1800円(+税)
判型 四六判並製
装幀・造本 藤巻亮一
ISBN 978-4-7744-0753-1

目次

第一章 大きな存在 ~為さん~
第二章 療養所の太陽 ~大作さん~
第三章 特別な病気だった ~ハンセン病とは~
第四章 苦難の記憶 ~収容、そして療養所の暮らし~
コラム1 入所者の言葉と気持ちに報いる(伊東郁乃さん)
第五章 橋を渡ろう ~人間回復の橋~
第六章 〝さとがえり〟 ~県主催の帰郷事業~
第七章 岡山の島へ ~療養所フィールドワーク~
コラム2 入所者との架け橋として奔走(岩脇宏二さん)
第八章 家族の〝ハンセン病〟
第九章 教訓はいかされたか ~新型コロナとハンセン病~
第十章 出かけてみませんか 資料館 ~療養所の歴史と暮らしを知る~
コラム3 物語を秘めている場所で(鑓屋翔子さん)
第十一章 遺すことば ~差別なき社会へ~

寄稿 出会うこと。知ること。 常盤貴子

ハンセン病関連年表
参考文献
番組制作記録

小川秀幸(おがわ・ひでゆき)
1966年、三重県伊賀市生まれ。三重テレビ放送報道制作局長。
大阪市立大学卒業後、三重テレビ放送入社。2001年のらい予防法違憲国家賠償請求訴訟の判決を機にハンセン病問題の取材をはじめ、元三重県職員とハンセン病回復者の交流、回復者の里帰り、ハンセン病と家族などをテーマに9本のドキュメンタリーを制作。
一連の取材で第52回ギャラクシー賞報道活動部門優秀賞、平成27年日本民間放送連盟賞(放送と公共性)優秀、「大ちゃんと為さん」で第54回ギャラクシー賞テレビ部門選奨などを受賞。
ニュース情報番組「Mieライブ」で大谷昭宏さんの報道コーナーを担当。
著書に『かけはし──ハンセン病回復者との出会いから』(近代文芸社)、『ローカル局のこころ──三重テレビ取材帳』(風詠社)。
また桂福団治さん、林家菊丸さんら三重県出身の落語家とともに四日市市で初代桂文治顕彰落語会「文治まつり」の立ち上げに携わる。これまでに16回開催。現在、三重県人権教育研究協議会理事、反差別・人権研究所みえ評議員、津地方裁判所委員会委員など。