皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

植民地教育史研究年報24 植民地と国語教育

植民地における国語教育史を解き明かす

「植民地教育史」をテーマとする学会「日本植民地教育史研究会」の年報第24号。
今号は特集1としてシンポジウム「植民地と国語教育―芦田恵之助と植民地朝鮮第2期国語読本編纂」(2021年3月開催)の研究報告、特集2として合評会「佐藤広美・岡部芳広編『日本の植民地教育を問う―植民地教科書には何が描かれていたのか』(皓星社、2020年刊。2021年6月開催)での批評を収載。
そのほか、研究論文(魏吉菲「青島における中国人日本語教員の養成―第2次日本占領期を中心に―」)、資料紹介(丸山剛史「拓殖奨励館発行『拓殖奨励館季報』誌掲載「大学専門学校移植民講座及研究団体一覧」―解説と資料、附録『拓殖奨励館季報』誌目次集―」)などを掲載。

著者 日本植民地教育史研究会運営委員会(編集)
発売日 2022年4月7日
ページ数 287 ページ
定価 2,000円(+税)
判型 A5判並製
ISBN 9784774407630

目次

巻頭言
植民地教育史研究の原点へ―自分史的回顧からの問題提起― 田中 寛
Ⅰ. 特集1 シンポジウム「植民地と国語教育」
発題 植民地と国語教育―芦田恵之助と植民地朝鮮第2期国語読本編纂― 佐藤広美
芦田恵之助と朝鮮第2期普通学校国語読本の編纂をめぐって 佐藤広美
植民地朝鮮の国語読本編纂―第1期と第2期を比較して― 北川知子
国語教育史研究と植民地 宇賀神 一
Ⅱ. 特集2 合評 佐藤広美・岡部芳広編『日本の植民地教育を問う―植民地教科書には何が描かれていたのか』(2020年刊)
特集2の趣旨 日本植民地教育史研究会研究部
批評「第Ⅰ部 植民地と『日本人化』」 中田敏夫
批評「第Ⅱ部 植民地と『新教育』」 大石 茜
批評「第Ⅲ部 植民地と『近代化』」 田中友佳子
Ⅲ. 研究論文
青島における中国人日本語教員の養成―第2次日本占領期を中心に― 魏吉菲
Ⅳ. 研究ノート
台湾読本と国定読本の比較研究における方法論的考察―同化教育の解明に向けて― 合津美穂
「満洲国」の聞き取り調査研究―斉紅深の業績を中心に― 黒川直美
Ⅴ. 教育実践報告
台湾の高齢者の方々はなぜ日本語を話せるのか―玉川学園中学部「現代社会」特別授業より― 白柳弘幸
植民地支配をどう教えるか―私立中学・高校での実践報告― 佐藤飛文
大学における授業実践報告「日本語教育史」 上田崇仁
Ⅵ. 書評・図書紹介
【書評】
佐藤広美著『戦後教育学と戦争体験』 松浦 勉
金誠著『近代日本・朝鮮とスポーツ―支配と抵抗、そして協力へ』『孫基禎―帝国日本の朝鮮人メダリスト』 三井 登
松下佳弘著『朝鮮人学校の子どもたち』 芳賀普子
呉叡人著・駒込武訳『台湾、あるいは孤立無援の島の思想』 陳虹彣
【図書紹介】
阿部洋編『日本植民地教育政策史料集成 台湾篇』 佐野通夫
竹中憲一著『満洲教育史論集』 宇賀神 一
小林茂子編著『戦前期日本人学校の異文化理解へのアプローチ』 清水知子
『植民地教育史ブックレット』シリーズ新刊紹介 岡部芳広
Ⅶ. 資料紹介
明治期における台北庁錫口公学校総煉瓦造校舎の建設について 陳虹彣
満洲帝国教育会『建国教育(日文)』誌:解説と目次集(2) Andrew Hall
拓殖奨励館発行『拓殖奨励館季報』誌掲載「大学専門学校移植民講座及研究団体一覧」―解説と資料、附録『拓殖奨励館季報』誌目次集― 丸山剛史
Ⅷ. 彙報
編集後記
著者紹介