千年紀文学叢書5 体験なき「戦争文学」と戦争の記憶

A5判・並製・220頁 定価2,800円+税
2007年6月発行
ISBN978-4-7744-0417-2 C0395
装丁 藤林省三
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千年紀文学叢書6
体験なき「戦争文学」と戦争の記憶

千年紀文学の会 編

文学の倫理と人間の未来を問い続ける千年紀文学叢書
社会の表層を描く現代文学や体験なき世代の「戦争文学」など、「美しい国日本」の現在と向き合う。

評論 三島由紀夫論、初期在日作家研究、ハンセン病文学、など
小説 深沢夏衣、朴重鎬

 目次

■特集 * 体験なき「戦争文学」と戦争の記憶
はしがき 戦争の記憶を語ることの不可能性と可能性
 ――特集「体験なき『戦争文学』と戦争の記憶」について……幸田国広
体験者の「戦争文学」と体験なき「戦争文学」
  ――吉田満「戦艦大和ノ最期」など……綾目広治
戦争体験と真実の生き方……榎本勝則
『さとうきび畑の唄』――遮蔽幕としてのオキナワ……深津謙一郎
戦争の記憶と和解――二つの記憶の出会う場所……小林孝吉
西洋の罪、アフリカの受難
 ―― 『ジェノサイドの丘』(上下巻、WAVE出版)……原仁司
司馬遼太郎の戦争――『坂の上の雲』に見るリアリズムの幻想……小畑精和
六〇年目の「戦争表現」とサブカルチャーの定位……喜谷暢史

■詩
山越……森川雅美
ぼくらは黒い馬を見た……ヨシフ・ブロツキイ(早川眞理 訳)
金剛山に行く道で……李承淳

■評論
新日本文学会のAA文学運動と竹内泰宏『人間の土地』……日野範之
三島由紀夫・崩壊する自尊心と文体という防壁
  ――『天人五衰』を中心に……高良留美子
精神の痛みと文学 その2
  ――あまんきみこ「おかあさんの目」を通して考えたこと……鈴木正和
風葉の「寝白粉」と藤村の「破戒」について……小中陽太郎
作家島比呂志との出会い、遺されたもの
  ――ムンディ・オモニに想う……松居りゅうじ
初期在日作家金煕明研究……李修京

■小説
チング(友達)……深沢夏衣
日の丸まんじゅう……朴重鎬

■短歌
風に靡けり……後藤秀彦

あとがき……幸田国広

 
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