A5版上製・ 360ページ 定価5800円+税
2012年10月30日
ISBN978-4-7744-04769C3036
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世界 ハンセン病
疫病史
―ヨーロッパを中心として―

 犀川 一夫     
森 修一     
石井 則久著   



「ハンセン病医療ひとすじ」に歩んだ著者の遺作。
疾病は古くから戦争や民族の移動、移住、交易、文化の流行を通じて拡散した。
特に戦争は貧困と疾病の蔓延をもたらしてきた。この歴史は今に続く。
宗教と科学のハンセン病対策への試行錯誤のすえ、数千年に及ぶ悲劇の歴史は終わろうとしているが、未だハンセン病問題は存在し、多くの人が苦しみ続けてい るのだ。
本書は、中断した犀川一夫氏の遺作を二人の後進が書き継いだものである。ハンセン病の発生から現在にいたるまでの、世界規模での通史が、ここに完結した。



犀川一夫(1918−2007)
ハンセン病医療専門医。日本で最初にハンセン病特効薬「プロミン」を使った医師の一人である。
1918年東京代々木に生まれ、44年東京慈恵会医科大学を卒業。その後国立療養所長島愛生園に勤務。53年、ラクノー会議に出席し、当時まだ日本で一般 化していなかった在宅医療制度に衝撃を受ける。WHO西太平洋地区らい専門官、琉球政府らい専門官及沖縄愛楽園長。国立療養所沖縄愛楽園長、沖縄県ハンセ ン病予防協会理事長など歴任するかたわら、在宅医療制度の普及、療養所の環境改善、回復患者の更正事業、人権回復運動に尽力した。著書に『門は開かれて』 (みすず書房)、『聖書のらい』(新教出版社)、『ハンセン病医療ひとすじ』(岩波書店)、『「らい予防法国培訴訟」犀川一夫証言』(皓星社)など。
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