2000.08.21 No2
■■■■■■■■■■■■ 皓星社通信 ■■■■■■■■■■■■
     
   ◇◆◆◇「皓星社通信」◇◆◆◇2000年8月21日号02◇◆◆◇  
 
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 隔週刊行(頻繁に増刊の予定)

                                     発行所 株式会社 皓星社
                   編集長 森田華子
                 166-0004東京都杉並区阿佐谷南1-14-5
              TEL03-5306-2088    FAX03-5306-4125
                   info@libro-koseisha.co.jp
【等幅フォント推奨】     http://www.libro-koseisha.co.jp
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【目 次】     
1.ハンセン病とともに・ハンセン病国賠訴訟原告東京団長 谺 雄二

2.皓星社からのお知らせ・新刊紹介・ホームページ大幅更新
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 現在、東京で行われているハンセン病国賠訴訟原告団長・谺雄二
さんに連載をお願いしました。ハンセン病の問題は、日本が民主国
家か否かを問われている問題ですが、意外に知られていません。
 谺さんは、皓星社の古くからの著者であり友人です。
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 1.ハンセン病とともに
              ハンセン病国賠訴訟東京原告団長 谺 雄二

                               
 20世紀この100年におよぶ国家犯罪が、いま裁かれようとしている。
それは、患者隔離撲滅をめざした国のハンセン病政策の過ちを、国
民の前に明らかにし、この間患者とその家族がこうむった甚大な被
害に対し国の全面的謝罪と補償を求める裁判で、いうところの“ハ
ンセン病国賠訴訟”である。

一昨年7月に熊本・菊池恵楓園と鹿児島・星塚敬愛園の療友13名が
熊本地裁へ提訴してはじまったこの裁判は、その後、東京地裁、岡
山地裁と拡大し、原告数も今年8月1日現在、3地裁合わせて549
人にのぼっている。 

 しかも、昨年6月から熊本地裁で行われた証人調べでの大島青松
園外科医長和泉眞藏、元厚生省医務局長大谷藤郎、元沖縄愛楽園長
犀川一夫、以上3氏による「らい予防法は誤り」証言と、また東京
地裁が行ったことし3月の殺人監獄「特別病室」等栗生楽泉園の現
場検証ならびに5月から、やはり同地裁での、元多磨全生園長成田
稔氏のさらに厳しく踏み込んだ「国は謝罪すべき」証言、
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ca2/nanya50/syounin71.html
や、元全患協事務局長で原告の鈴木禎一氏よる自らの体験を通して
の「断種」告発証言、
http://www03.u-page.sonet.ne.jp/ca2/nanya50/syounin92.html
で、裁判情勢はいっそう原告に有利に進んでいると言っていいだろ
う。

 私はそうしたハンセン病国賠訴訟の東日本原告代表として、何や
かや日々仕事に追われている。

 さて、このたび本誌に月1回の割合で“日常雑感”めいたものを
本誌に連載することになった。
 提訴以後、改めて痛感するのは、私たちハンセン病の実態が国民
の間にいかに知られていないかということだ。ゆえに私のこの連載
はよりハンセン病問題に根をおくものとしたいので、表題も編集者
森田華子嬢の提案どおりごくわかりやすく「ハンセン病とともに」
とした。

 第1回目は自己紹介をせよとて、編集者からいくつかの質問を送
られた。質問に素直にお答えしたい。
(1)氏名=谺雄二。
(2)生年月日=1932年3月25日。
(3)性別=男。
(4)好きな食べ物=いくら。但し尿酸の数値が上昇ぎみなので、いく
らでもというわけにはいかない。
(5)泣きたいときに行く場所=ない。泣くときはその場で泣くから。
(6)ときどき読み返す本=ない。
(7)仕事・これからの人生=あくまでも国賠訴訟の勝訴をめざす。
 そして勝訴し賠償金でも手にしたら、それをふところに行方さだ
めぬ新たな旅にでも出ようか。

 どうぞよろしく

☆谺さんには、詩集『ライは長い旅だから』(皓星社 品切れ)のほか、
児童むけの『わすれられた命の森』(ポプラ社  どんぐりブックス10
定価980円)があります。
★皓星社では、上記訴訟の訴状、各証人の証言をブックレットとし
て順次刊行していきます。大谷証言は好評発売中。和泉証言は9月刊
行予定。犀川証言は編集中です。
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[皓星社のハンセン病関係の本]

● 皓星社ブックレット(A5判・並製・800円+税、以下同)
 1 『シンポジウム「らい予防法」をめぐって』
 2 『フォーラム ハンセン病の歴史を考える』
 3 『「らい予防法」44年の道のり』
 4 『これからをどう生きるか』
 7 『訴状「らい予防法人権侵害謝罪・国家賠償請求訴訟」』
 9 『証人調書1「らい予防法国賠訴訟」大谷藤郎証言』
 http://www.libro-koseisha.co.jp/top04/top04.html

●『海人全集』村松武司 他編 
四六判・上製函入・上下+別巻・総1,776頁 定価各29,000円+税
北条民雄と並び称された天才歌人・明石海人。遺族の協力を得、
不明であった伝記的事項も明らかにした決定版。
残部僅少です。

● 雑誌記事索引集成 専門書誌編第6回配本
『らい文献目録』
解説 大谷藤郎(元厚生省医務局長・藤楓協会理事長)
B5判・上製・総約2,200頁 全3巻 揃定価70,000円+税
ハンセン病関係を調査研究するための必須の目録。
「愛生」編集部の双見美智子さんの年表索引類は圧巻。
 http://www.libro-koseisha.co.jp/top04/top04.html
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 [ハンセン病を知るリンク]
☆ハンセン病の現在
高松宮記念ハンセン病資料館
http://www.healthnet.or.jp/kenkonet/html/dantai/hansen/igaku.html

ハンセン病と患者を取り囲む社会
http://homepage2.nifty.com/etoile/hansen/nonframe.html

ハンセン病問題学習(全校生徒15人!庵治町立庵治第二小学校の取組)
http://www.kagawaedu.takamatsu.kagawa.jp/azinie01/hannsenbyougakusyuu.htm 

☆ハンセン病国賠訴訟
ハンセン病国賠訴訟を支援する会
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ca2/nanya50/ 

知って!ハンセン病国賠訴訟
http://www.hansenkokubai.com/

ハンセン病関連資料 
http://www.try-net.or.jp/~k-ohta/hansen

☆世界とハンセン病
ハンセン病のない世界 
http://www02.so-net.ne.jp/~yae

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2.皓星社からのお知らせ
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☆ 8月新刊 9月新刊

●『黒旗水滸伝―大正地獄篇―』
竹中労 著・かわぐちかいじ 画
 A5判・並製・上下巻・各巻平均570頁 定価各2,500円+税
http://www.libro-koseisha.co.jp/top05/top05.html

 お待たせしました。
 もうでないんじゃないか、という一部のうわさを跳ねのけて、や
っと刊行の運びとなりました。

 雑誌『現代の眼』に5年にわたって連載され、単行本化の待望さ
れた、若き日のかわぐちかいじとあの竹中労が描く左右弁別せざる
一大絵巻。美女、妖女、怪人、快男児、黒幕、浪人が南天堂から浅
草十二階下、朝鮮・中国を駆け巡る。失踪した大杉はパリに!
 関東大震災の虐殺。大杉殺しは甘粕か? 大杉の仇を狙う村木、久
さんの運命は。千葉刑務所を出所した甘粕はどこへ。

 大正アナキズムに舞台を借りて、労さんは何をつたえたかったの
か。神の国森がニタニタ笑う平成の御代。上下巻1,200頁の竹中節と
かわぐちかいじさんの劇画をじっくり噛締め、お楽しみください。

『南天堂 松岡虎王麿の大正・昭和』〔寺島珠雄著3,500円+税〕
http://www.libro-koseisha.co.jp/top05/top05.html
に続く、大正アナキズムの世界。時代背景、登場人物を同じくする
両著を読み比べるのも一興。
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黒旗水滸伝に関するリンクの一部を紹介します。
〔注 必ずしも内容に全面的に同意しているものではありません〕

☆黒旗水滸伝の書かれた1970年代を知るには
マルチメディア共産趣味者同盟・中央委員会
http://marukyo.cosm.co.jp/menu.html

全共闘時代用語の基礎知識
http://www.asahi-net.or.jp/~gr4t-yhr/zenkyoto_a.htm

70年代安保闘争史略年表
http://www.asahi-net.or.jp/~gr4t-yhr/zennen.htm

東アジア反日武装戦線に関するよもやま情報のホームページ
http://plaza4.mbn.or.jp/~hannichi/

アナ―キー・いん・にっぽん
http://www.ne.jp/asahi/anarchy/anarchy/index.html


☆黒旗水滸伝の時代背景―大正時代
大正期年表〔関連人物略歴あり〕
http://www.netlaputa.ne.jp/~house/nenpyo/taisho/taisho.htm

東京風景新旧比較
http://www.netlaputa.ne.jp/~kitsch/tokyo/on.htm

東京ハイカラ赤煉瓦
http://www.garage.co.jp/~atsukawa/index02.html

東京下町乱歩帳
http://www.garage.co.jp/~atsukawa/index02.html

関東大震災写真
http://research.kahaku.go.jp/rikou/namazu/knt_idx.htm


☆登場人物
大杉栄
http://www.wbs.ne.jp/cmt/marco/rekisi/osugi.htm

辻潤
http://www2.justnet.ne.jp/~etvi/TsujiJun/TJun.html#Refs

古田大次郎
http://www.angel.ne.jp/~mutuki/daisuke/daijiro_0.html

金子文子
http://www.angel.ne.jp/~mutuki/daisuke/fumi.html

難波大助
http://www.angel.ne.jp/~mutuki/daisuke/daitop.html

有島武郎
http://www.artpark.or.jp/ars_02.html
http://www.dnes.co.jp/walk/odori2/arishima.html
http://www.hamanasu.or.jp/tokusyu/shiribeshi/arishima2.htm

甘粕正彦
http://www3.justnet.ne.jp/~k.hayashi/

☆その他
竹中労のページ〔夢幻工房の公式ページではありません〕
http://www.asahi-net.or.jp/~jm7y-trd/Takenaka/takecon.htm

黒旗の姉妹編『南天堂』の著者故寺島珠雄さんの事務所
http://www.yo.rim.or.jp/~warera/index.html

大正地獄編の次の舞台になるはずだった「満映」の考察〔卒論!〕
http://www3.justnet.ne.jp/~coro/mokugi.htm

☆さらに詳細なリンク集をHPに掲載の予定です。

☆さらに、竹中労さん関係の、他社の出版物もご案内します。

竹中労著
『聞書きアラカン一代/鞍馬天狗のおじさんは』
『ルポライター事始』『断影 大杉栄』(以上ちくま書房)
http://www.chikumashobo.co.jp/

労さんについて。
『風のアナキスト 竹中労』(現代書館)
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN4-7684-6642-7.htm

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●『ここから始まる量書狂読』井家上隆幸 著
四六判・並製・448頁・定価2,300円+税

 月刊「噂の真相」やTRCの「週刊全点案内」でおなじみ、評論家の
井家上隆幸さんの新刊『20世紀冒険小説読本』(海外篇・日本篇早川
書房)は、朝日新聞の書評で絶賛を博すなど、大好評。このほどその
出版を祝う会が帝国ホテル〔!〕で開かれ、私を筆頭に皓星社の3美
女(笑)が受付をおおせつかった。その際、引き出物として来会者に
配られたのが本書。当日は、各社の編集者の他、原田芳雄、中尾彬夫
妻、花村萬月、大沢在昌、北方謙三さんら多彩なひとびとが顔を見せ、
井家上さんの交友の広さを再認識。小沢昭一氏のスピーチなど大いに
笑わせて頂きました。(後日、小沢氏の文庫を手に入れ、電車の中で
読んでいたらつい笑ってしまい、まわりの人にとても変な目で見られ
ました……)
 この『ここから始まる量書狂読』は、文字通り井家上さんの『量書
狂読』シリーズ(三一書房)の前史をなすもの。私家版のため市販はし
ておりません。なお、本書は私・森田が編集いたしました(汗)。
 
 本書を井家上さんのご好意で、MMとHPの読者の方にのみ、特別にお
頒ちいたします。info@libro-koseisha.co.jp宛てに、メールでお申
し込みください。ちなみに『量書狂読』シリーズは、今後小社から刊
行となりました。どうぞお楽しみに。

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●ホームページ大幅更新
9月1日皓星社のホームページは大幅リニューアルします。
詳細をここに発表できないのは残念ですが、雑誌記事・人物情報検索
に続く、画期的検索サイトを立ち上げる予定。現在着々準備中です。
ご期待ください。
http://www.libro-koseisha.co.jp/
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 編集後記
早くも第2号。いろいろな方から励ましのお言葉を頂き、感謝と
ともにこの編集後記を書いています。
思えば初めてインドの地に足を踏み入れたあの日からわずか数年。
こうしてみなさまに皓星社の一員としてこの通信をお届けする不
思議さを感じています。皓星社通信を通してこの不思議な御縁が
再びどこかにつながりますように。(は)
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●森田への励まし・ご提案・叱責は
 hana@libro-koseisha.co.jpまで。
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