皓星社(こうせいしゃ)図書出版とデータベース

ハンセン病文学全集 5 評論

ハンセン病患者・元患者による作品の集大成。評論篇

文学をするとはどういうことか?
偏見差別に抗して生きるとは?
療友の作品への批評は?
隔離100年の思索の跡をたどる。

著者・編者 大岡信、大谷藤郎、加賀乙彦、鶴見俊介(編)
発売日 2010年6月30日
ページ数 784 ページ
価格 4,800円(+税)
版型 A5版上製
装幀・造本 安野光雅
ISBN 9784774403946

目次

第一部――ハンセン病文学の起源と意味

「癩文学」の起源と意味

癩文芸現状

療養所文芸の暗さに就いて
癩文学私論
山桜誌に寄せて
癩文学といふこと
癩文学に於ける私小説性
散文について
或る往復書翰
続往復書翰
プロレタリア文学と癩文学
大きな矛盾
オームの国からの解放
精神の喪失
療養所における文学の不振について
らい文学滅亡論
現実と文学
新しい人間像の形成
文学の功罪
ライ文学は衰退したかどうかに就いて
らい文学を考える
回復過程の文学活動

 

第二部――偏見・差別に抗して

新しい時代の明暗(1)~(5)
・二十世紀後半の救癩事業に望む

・二十世紀後半の在り方
・悲しいこと
・ペンに寄せて
・癩を治そうとする努力が尚一層払われなければ駄目だ

ライの意識革命と予防法闘争(1)~(15)
・レプラ・コンプレックス

・ハンゼン氏病の盲点 宮崎恵楓園長、光田愛生園長証言の批判
・ライ予防法の改正はは何故必要か
・癩予防法改正運動についてのわれらの反省
・「癩予防法改正運動についてのわれらの反省」の作者に一言!
・評論「癩予防法改正運動についてのわれらの反省」について
・強制収容・懲戒検束の廃止なくして、新しき療養所なし
・「ライ予防法案」は何故悪いか
・人間になる日
・癩予防法改正運動について
・あなた達に言いたい
・ライの意識革命について
・劣等感の克服
・特権意識と劣等意識
・本当の偏見はどこにあるのだろう

黒髪小学校問題(1)~(2)
・未感染児童の「未感染」なる用語に対してわたしは抗議する
・むごさについて

ライ療養所の論理と倫理(1)~(2)
・ライ療養所の論理と倫理

(一)光田健輔論
(二)光田氏的理念の崩壊
(三)倫理の成立とその限界
(四)倫理の形成
・故光田前園長と療養人の像
「惰民論」と転換期の療養所(1)~(8)
・「惰民」には誰がした
・惰民論の観念性
・森論文の波紋について
・ひとつの段階のしめくくり
・社会復帰の障害について
・戦後療養所論
・〈転換期〉という意味
・世界医療センター
藤本事件(1)~(6)
・藤本事件の真実追究を阻むもの
・藤本氏の無実の罪であることを信じている私は思う
・偏見がつくりあげた藤本事件
・藤本事件について
・藤本松夫救援運動の発展のために
・偏見・予断・処刑 藤本松夫氏の死刑に抗議する
コリアン患者の足跡(1)~(2)
・コリアン患者の足跡
・在日外国人ハ氏病患者同盟の活動
沖縄から(1)~(3)
・療友に訴う
・今後の癩予防法に要望して
・読谷高校の本園退園児進学拒否問題について
闘いのうちそと(1)~(5)
・ハ氏病盲人の訴え
・朝日訴訟をめぐって
・婦人よ、明日のために
・『らいからの解放』出版にあたって
・共闘について

ヒューマニズムの虚偽(1)~(4)
・ヒューマニズムの虚偽テレビドラマ 「この道遠く」について
・「ある結婚」放映前夜
・人間列島
・二つの鎖

知識人のらい参加(1)~(3)
・癩園に於ける二つの性問題論文の対照
・労働の回復―永丘智郎
・臨床における価値の問題―神谷美恵子
・らいにおける福祉の意味―杉村春三

病醜のダミアンをめぐって(1)~(2)
・「病醜のダミアン」像
・ダミアンの沈黙
遠ざかる神の国(1)~(2)
・遠ざかる《神の国》
・らいと天皇制

国はおかしたあやまちを謝罪せよ(1)~(3)
・いのちの重み
・今、問われていること
・国はおかしたあやまちを謝罪せよ

 

第三部――文学は社会復帰したか

短歌の表現に就いて(文芸祭講演)
作家の密室
美登志・多一郎・保・治子
島比呂志論
北條民雄論
絶望の文学
短歌は社会復帰したか
共感と不満
ハ氏病療養所の詩人たち
内田静生論
打ち込まれたままの杭
山本肇論
短歌とは何か
遂に「不死鳥」は飛ばず
断種の句碑と共に
俳句における「癩」の用語問題
「白猫」の作者とその周辺
強いられた問い
わたしのトロチェフ
大江満雄論

 

あとがき――解説にかえて
著者紹介
凡例

付録 書誌・「多摩」五十年史